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「サックスの螺旋」を描く [日常のあれやこれや]

かなりの今更だけど「仮面ライダービルド」のオープニングテーマが気に入ってる。非和声音の解決を含んだ出だしは気が利いてるし、その後の展開とシャウトに持っていく繋がりのバランスがいい。ボーカルの声質もキュートだし。よくまとまっていると思うんだけど、今の若い人には「まとまりのいい曲」は古臭いと感じるのかな。

いや、それはどうでもよくて、緊急に突っ込まれた測定機に測定誤差の問題が発生して苦しんでいる。メカを簡単にしようとして余計なパラメータを導入することになったのが災いしているようである。やっぱり測定機には余分な自由度は少ない方がいい。

最初はさっさと片付けて例の作業を続けるつもりだったんだけど、ずっとそうやって煮詰まっていた。ついつい仕事のプラットフォームを前にしたまま別のことをしてしまう、というのを息抜きというか、無意識の貧乏ゆすりのようにしてしまう。そんな中で面白いものを見つけた。

ちょっと前に遊んだ「ウラムの螺旋」の別バージョン。素数の並びの中につい秩序を見つけてしまう人間の性なのか。でもこないだも煮詰まってた時だった....

MathematicaにAnglePathという関数があって、以前これで遊んだ。AnglePathは「ある距離進んである角度曲がる」というのを繰り返した座標を返す。例えば2次元と3次元のランダムウォークはこれで簡単に書ける。例えば「ランダムな距離進んで右に90°曲がる」というのを繰り返す2次元ランダムウォークは
Graphics[Line[AnglePath[Table[{RandomReal[], Pi/2}, {100}]]]]
で描けて
0610random2.png
なんだかモンドリアンみたいになるし、 「決まった距離の一歩進んで$\pm$90°内のランダムな角度曲がる」というのは
Graphics[Line[AnglePath[Table[RandomReal[{-Pi/2, Pi/2}], {1000}]]]]
0610random1.png
みたいになる。

このAnglePathを使って螺旋、というか渦巻きを描く。

渦巻きにもいろいろあるけど、角度の刻みが一定になる渦巻きは面白くないので単位距離進んである角度曲がるという渦巻きを考える。それでもいろいろな渦巻きが考えられるけど、まずこんな曲がり方 \begin{equation} \frac{\pi}{\sqrt{n}}\hspace{5mm}n=1,2,3\dots \end{equation} というようなもの。つまりまず一歩進んで180°曲がって、次にまた一歩進んで127°ほど曲がって次は90°で、と一歩進むごとにだんだん曲がり具合を小さくしていく。これは渦巻きになって
spiral = AnglePath[Table[N[Pi/n^(1/2)], {n, 1, 50}]];
Graphics[Line[spiral]]
とすると
0610spiral.png
みたいになる。これは$n$を大きくするとどんどん外に行って中心には戻ってこない。占有面積は$n\rightarrow \infty$で発散する。もっと一般的に \begin{equation} \frac{a}{n^b}\hspace{5mm}0 \lt b \lt 1 \end{equation} の形は渦巻きになるけど、$b=1/2$は特別で1回転したときの距離が一定になるみたいである。つまりアルキメデスの螺旋を離散化したものに見える。それを証明しようとしたけど、うまいぐあいに連続な命題に置き換えられないと難しい。すぐくじけた。

この$n$が素数である曲がり角を示すと
0610spiralWithPrimes.png
となる。ちなみにこのMathematicaコードは
pNumber[f_, {s_?PrimeQ}]:=Text[s, f]
pNumber[__]:=Sequence[]
primeNumber[l_]:=MapIndexed[pNumber, l]
Graphics[{Gray, Line[spiral], Red, primeNumber[spiral]}, ImageSize -> Medium]
みたいな感じである。

もっと大きな素数まで表示してみる。数字の代わりに$n$が素数の曲がり角に赤丸を置いてみると
0610spiralWithPrimeDots.png
この絵では曲がり角の数で20,000箇所、素数の数にして2,262個がある。ちなみにこのMathematicaコードは
pDisk[f_, {_?PrimeQ},r_]:=Disk[f, Scaled[r]]
pDisk[__]:=Sequence[]
primeDot[l_,r_]:=MapIndexed[pDisk[##, r]&, l]
Graphics[{Thin, Line[spiral], Red, primeDot[spiral, 0.003]}]]
である。

この絵を見ると、すぐいくつかのパターンが見つかる。
  • まず赤丸の無いところが十字になんとなく連続している(十字はちょっとだけ左に傾いているけど、これは初期的な方向をどっちに向けるかで違ってくる)。
  • その「赤丸の無いところ」のうち、左側へは偶数が並んでいるので素数がないのは当たり前(なんで偶数が並ぶのかよくわからない)な気もするんだけど、右側へは太くて偶奇両方含まれている。
  • 左側への偶数の両河岸に赤丸が並んでいるように見える。よくみると5、11、19、29、41...とそのすぐ下の7、13、31、43...で、対応する両岸にはいわゆる双子素数がたくさん見つかる。
  • それ以外にも右に凸で、左に開いた放物線のようなパターンが何本も見える。
人間のちょっとしたことにパターンを見つけてしまう性質のせいなのか、それとも素数の本質的なことなのか僕にはよくわからない。でもこの渦巻きを例えば$1/\sqrt{n}$にしたり、$\pi/n^{1/3}$にするだけでパターンは崩れてしまう。

僕が初めて見つけのかと思ったけど、ググってみたらすぐに見つかった。サックスの螺旋というらしい。

ここで見られる右に凸の放物線のパターンが直線に並ぶような渦巻きがないかいろいろ探してみたけど、うまく見つけることができなかった。一番マシだったのがやっぱり$\sqrt{n}$型の \begin{equation} \frac{\pi}{2\sqrt{n}} \end{equation} で、こんなの
0610spiralWithPrimeDotsPiHalf.png
なんとなく斜めの直線が見える。パターンは弱いけど。

このあと$\pi\sqrt{n}$に戻って曲がり角の数で百万、素数の数で78498まで描いてみた。
0610largerSpiralWithPrimeDots.png
でこのブログページの解像度限界になってしまうけど、やっぱり右方向に素数のない部分が伸びて、右に凸の放物線のようなパターンが見える。例えばこの右方向に伸びる素数のない「幅2の谷」はこのさきずっと続くんだろうか? これ以上描こうとするとmacOSのフロントエンドがクラッシュするので数値実験は継続できなくなった。

こういう数値実験はだからどう、ということはなにもないんだけど、素数の不思議さを垣間見ることができる。素数分布の統計的な性質はいろんな見方からランダムだと言えるらしいのに、こんな単純なやりかたでパターンが見えるのはなんでだろう。

式-1や2の形はいわゆる調和級数の一般化した形で、調和級数が発散することと、この渦巻きが巻き続けることとは等価である。またゼータ関数$\zeta(z)$(以前立体視した)の$0 \lt \Re(z) \lt 1 \hspace{3mm} \Im(z)=0$での部分和でもある。しかも式-1は例の「自明でない零点」の直線の上だし(部分和でしかないので式の形がそうだというだけではある)。いかにも何か関係がありそうな感じがしてしまう。感じなだけで数学的にそれ以上のことは僕には何も言えないんだけど。

ところで、ここにあげたMathematicaのコードはRaspbianのMathematicaで実行可能なので、持ってる人は試して見てほしい。他のパターンが見つかるかもしれない。
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