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Eテレ「クラシック音楽館」 井上道義のショスタコーヴィチ [クラシック]

2月5日夜の放送。井上道義は僕の好きな演奏家なので彼が元気なのはうれしい。病気の前から頭髪が徐々に後退してたけど、とうとうなくなってしまったのはもともとルックスが良かっただけに残念である。でも若い頃からあった可愛らしさ愛らしさ憎めなさは変わらない。人柄だな。

ピアノコンチェルト1番ではアレクサンドル・ヴォロディンという若手というか中堅のピアニストが、ショスタコーヴィチのわざと鳴りにくい音を選んだかのような複雑な音符を事も無げに弾いていった。もう一人のソリストのトランペットはこれが私の仕事です、と言わんばかりに淡々としかも軽々と吹いた。それはこの曲では正しいし、とても良かった。

一方でヴォロディンのピアノはすごいんだけど、なんかもうちょっと違うものが欲しかったという感じがする。この曲のピアノにはトランペットと違って演奏家の個性が要求されているように僕には思える。それはアンコールに弾いたプロコフィエフでも感じられた。テクニックはすごいけど、どこか曲に答えられていない感じが残尿感のように僕には残ってしまった。

そのあとの交響曲12番。僕はこの曲がショスタコーヴィチの曲の中ではイマイチだと思っていた。その前の11番は一歩間違えば駄作になりかねないのを、無意識化に染み込むような緻密でしかも重層的な作り込みで、見かけとは違った方向に持って行った名曲だと思うんだけど、同じパターンで作った12番はそれが「スベった」感があって、ショスタコーヴィチにしては安易な感じが僕にはする。

井上道義はなかなか熱い演奏をしたんだけど、この曲のそういう表層的な面がかえって強調されたような気が僕にはする。これだったら僕としては彼の振る11番の方を聴きたかった。
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